MEMORIAL BENCH
メモリアル ベンチ
Ten memorial benches were made for the newly built neighborhood of Higashimatsushima, commemorating the reconstruction from the 2011 Tohoku Earthquake and Tsunami and the local industry. Plaques were attached to the benches, each with short text written by locals affected by the disaster, about their feelings of loss, memories and hope for the future. The benches were made by local people and craftsmen, using locally quarried stone. It was an opportunity for these people to take part in the rebuilding of their own town, and to establish a new relationship between the town and its inhabitants.
東日本大震災により被災した宮城県東松島市の住民と地域産業の担い手が一緒になって、新しいまちのために、復興と地域の産業を記念するメモリアルベンチをつくったプロジェクトです。
震災から6年、新しい駅や学校、集団移転地の住宅が次々と完成し、住民は生活の場を取り戻しつつあります。スピードを伴う復興。住民はその変化を急いで消化しなければなりません。けれども、そのために必要な時間はそれぞれ異なります。復興はその地の人々のものです。心が不在のまま進んでいっては、まちに人がついてこれなくなってしまいます
このプロジェクトでは、住民が自身の思いを込めて書いたメッセージをメモリアルとしてまちに置かれるベンチに刻むことで、まちづくりに参加し、新しいまちとのつながりをつくることを目指しました。参加者は、大切な人を偲ぶ思い、生まれ育った土地への思い、希望、様々な気持ちを短い文章に表現しようと努めました。ベンチも自らつくりたいと製作に加わった方もいました。
すべてのベンチは、その一部に市内で採石された野蒜石を使用しています。この地の採石業は、土地の風景をつくり、多くの住民が携わった重要な産業でしたが、現在では下火になり、かつての活気とともに忘れ去られつつあります。野蒜石を使うことで、ベンチは産業の歴史を伝えるメモリアルにもなりました。
こうして、10台のメモリアルベンチがつくられ、新しいまちに置かれています。
2016 - 2017
number of participants (writing message and making benches) : 426
credits
project implementation : COMU LLC and HOPE
project design : Shintaro Tsuruoka and Yuko Odaira
bench design : Shintaro Tsuruoka, Yuko Odaira and Riccardo Pellizzon
fabrication : Miura Furniture Ltd., Joto Stone Ltd. and the participants
funded by : Reconstruction Agency